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デジタルカメラ講座
露出の基礎
【第三回】
写真を撮影するうえで、最も重要な要素のひとつが露出。光の量のコントロールです。露出は、フィルム感度、レンズの絞り値、シャッター速度の組み合わせで決まります。
露出が少ないと、光量不足で写真は暗くなってしまいます。逆に露出が多いと、光量が多すぎて写真は明るく白とびしてしまいます。そこで、最適な露出が得られるように、フィルム感度、レンズ絞り値、シャッター速度を調節するのが露出コントロール。写真表現の最も基本です。露出量はEV値という値であらわす場合もあります。
露出を決定する3つの要素
フィルム(CCD)感度 | レンズ絞り値 | シャッター速度 | 露出調整の結果 | |
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フィルム(CCD)が光に感じる度合いです。ISO100や200と数値であらわされ、数値が大きいほど、光に対して高感度に、小さいほど低感度になります。 | 人間の瞳孔のように、レンズを通過する光の量を調節できます。絞り値を小さくすれば光量は多くなり、絞り値を大きくすれば、光量は少なくなります。 | シャッターが開いて、フィルムに光を当てる時間を調整できます。シャッター速度が速ければ、光量は少なくなり、シャッター速度が遅ければ、光量は多くなります。 | フィルム感度×レンズ絞り値×シャッター速度の結果が露出となります。 | |
■露出が少ないと 全体的に暗い写真となり、ディテールやシャドウ部などは黒くつぶれてしまう |
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■適切な露出 | ||||
■露出が多いと 全体的に白っぽい写真となり、ディテールや明るい部分は白くとんでしまう。 |
EV値とは?
●EV値とは、<レンズ絞り値>と<シャッター速度>の組み合わせで得られる光の量(露出量)を示す数値です。数字が大きいほど光の量が少なく、小さいほど多くなります。 ●ご覧のように、同じEV値になる組み合わせは、何通りもあり、すべて光の量は同じです。どの組み合わせを選ぶかは、撮影者の絵づくりのイメージで決めればよいのです。 ● 1EV値の変化は、「1段」ともいい、絞り値では「ひと絞り」、シャッター速度では2倍あるいは1/2のスピードの変化となります。 ●EVとは、Exposure Value(エクスポージャー・バリュー)の略。 |