デジタルカメラ講座

LUMIX
JPEGやTIFFとRAW形式の違い
【第三十六回】

デジタルカメラならではの画像データといえるのがRAW形式でしょう。
RAMW(生)データの名前どおり、撮像素子(CCDやCMOS。銀塩カメラのフィルムに相当する部品)を通過したそのままのデータです。

撮像素子(CCDやCMOS。銀塩カメラのフィルムに相当する部品)で光量を測定した画像データを直接出力したものがRAW形式データ。本来カメラ内部で行われるRGB処理やカラー調整など画像処理が未処理のため、パソコンで専用ソフトを使って現像処理することが前提のデータです。JPEGでもパソコンで補正できますが、RAW形式では、露出補正やカラーバランスなど大幅な修正が可能。撮影から色再現まで徹底してこだわるプロカメラマンに最適です。

RAW形式は、カメラ内部の画像エンジンを通る前に記録されます

JPEG、TIFF、RAWそれぞれの記録形式の比較

  JPEG TIFF RAW
画質
ファイル容量
表現色数 RGBともに8ビット(256色)で約1670万色。 RGBともに8ビット(256色)で約1670万色。 RGBのビット精度に依存し、多くの場合RGB各12ビットで6870万色。
撮影時の
メリット
ファイル容量が小さいため、データの書き込み速度が速く、撮影のレスポンスも軽快。撮影できる枚数も多くなります。 JPEG方式よりは滑らかな画質で撮影できます。 露出補正やホワイトバランスは、撮影後にパソコン上で自由に調整できるため、わずらわしい設定に惑わされずに撮影に専念できます。
撮影時の
デメリット
撮影時に露出やホワイトバランスを正確に合わせる必要があります。 撮影時に露出やホワイトバランスを正確にあわせる必要がある。ファイル容量が大きくなるので撮影のレスポンスが鈍くなります。 ファイルサイズが大きいため、JPEG形式に比べて撮影可能枚数が少なくなり、撮影のレスポンスも鈍くなります。
パソコン上での
使いやすさ
どんな画像ソフトでも読み込みや、補正、修正ができるため扱いやすい。 どんな画像ソフトでも扱えますが、ファイル容量が大きくなるため、ファイルの数が増えるとバックアップが膨大になります。 各社個別の専用ソフトをつかわなければ写真画像に復元できず、手間が掛かります。
使い方の例 大容量のメモリーカードを使い、露出やカラーバランスなどのモードを変えながらたくさん撮影し、その中から最適な一枚を選びましょう。 JPEG形式が高画質化してきたため、あえてTIFF形式を使う用途は少なくなってきているでしょう。また高画質を実現するRAW形式よりもファイルサイズが大きいので魅力は少なくなってきています。 夕陽や夜景といった露出やホワイトバランス設定が難しいシーンでは、とりあえずオートで撮影しておき、あとから思いのままに修正することが可能。失敗したくない一瞬をとらえるにも最適です。
RAW形式ファイルは互換性がない?

同じRAW形式のファイルでもカメラメーカーが違えば、データは別仕様です。現在のところ、互換性はありません。カメラごとに専用の画像処理ソフトウエアがあり、それぞれそのソフトを使わなければ写真を直接見ることも、画像処理を行うこともできません。


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