ここから本文です。
よくあるご質問
なるほど家族のビデオカメラ学
なにもしないのにどうしてきれいに撮れちゃうの?
●昔は、カメラ撮影の経験が必要だった?
ママ:ガレージを掃除してたら、古いビデオテープが出てきたわ。
タミー:何が入ってるのかしら?
ママ:「タミー満1歳の誕生日」って書いてあるわ。パパが撮ったやつよ。
タミー:あっ、それゼッタイ見たーい!そんなのあるって知らなかったわ。パパ、早くセットしてちょうだい。
ママ:フフフ。パパはね、このビデオ見られるの恥ずかしいのよ。
タミー:あら、どうして?
ママ:ようするに撮影が下手くそだったのよ。ピントはボケてるし、色合いはズレまくってるし…。撮影してるときは一流のカメラマン気取りだったのにね。
タミー:そんなことがあったのね。
パパ:ああ、あのときPanasonicのビデオカメラさえあってくれたらなあ。
タミー:それは私のセリフよ!
パパ:いやー、それにしても初期のビデオカメラには苦労させられたよ。「ピンボケ」だの「色合いのズレ」だの、まあそれを解決する方法がなかったわけじゃないけど。
タミー:それって、どんなこと?
パパ:「経験をつむこと」さ!ただし、タミーの満1歳のバースデーには間に合わなかったけどね。
●現在では、だれでも簡単に使えるよう「やさしい」技術を搭載。
タミー:でも、今のビデオカメラは違うわ。はじめて使う人でもボタンさえ押せばきれいに撮れてしまうもの。
パパ:そう。ここにもたくさんの技術が隠されているんだよ。
タミー:まず、色合いのズレはどうしておこるのか説明してくれる?
パパ:OK!僕らのまわりには太陽光、蛍光灯、白熱電球、ローソクなど、いろいろな明かり(光源)があるよね。これらの明かりは一つ一つ「光の色」を持っているんだ。これを数値化したものを「色温度」と呼んでいる。光の色は色温度が高くなるにつれて、赤→黄→白→青と変化していくんだ。例えば、白い紙でも赤っぽい白熱電球のもとでは赤っぽく、青い空の下では青っぽくなってしまう。ビデオカメラで撮影するときは白い紙がちゃんと白く写るようにどんな光源で撮影するのか設定してあげる必要があるんだ。設定が間違っていると色合いのズレがおこってしまうからね。この設定のことを「ホワイトバランス」と呼んでいる。そしてこの面倒な設定を一切なくして、いつも的確な色で撮影できるようにしたのが「オートホワイトバランス(AWB)」というものなんだ。
タミー:フーン。で、実際にはどうやってホワイトバランスを調節しているのかしら?
パパ:PanasonicのビデオカメラはTTL(Through The Lens) 式というのを使っているね。これは映像信号から画面全体の平均値を出して色温度を推測してホワイトバランスをとるっていうとても賢いやり方。さらにNV−DJ100ではそのTTL式に加えて、AWBセンサーという、色温度を判断するための専用のセンサーをレンズの外につけることにしたんだ。
タミー:どうして2種類の方法を使うのかしら。
パパ:TTLにもAWBセンサーにもそれぞれ不得意な分野があるんだ。TTL式は画面全体が同じような色になったとき間違いを犯しやすいし、AWBセンサー式は被写体とセンサーに違った光があたると間違いを犯しやすい。3CCD方式のNV−DJ100ではおたがいの欠点を補えるようにTTL式とAWBセンサー式を同時に働かせているんだ。このハイブリッド方式によってさらに的確なホワイトバランスが得られるようになったんだよ。
タミー:なーるほど。じゃあ「ピンボケ」は?あれ見てると眠くなっちゃうんだけど。
パパ:ピンボケはフォーカス(焦点)がずれていることが原因なんだ。何かを撮影するとき、その被写体とカメラの間にはいつも適切なフォーカスの値があるんだけど、慣れてない人にはうまく調節するのがとても難しいんだ。相手がじっとしててくれる場合はいいんだけど、被写体が前後に動いてしまったりする場合、その動きに合わせてフォーカスリングを回して調節しなきゃいけないだろ。そこで考えられたのが自動的に焦点を合わせてくれる「オートフォーカス(AF)」なんだ。
タミー:オートフォーカスなら聞いたことがあるわ。
パパ:ビデオカメラにはフォーカスレンズというものがあって、AFでは自動的にそれを動かすことで焦点を合わせているんだ。
タミー:ピントが合ってるとかずれてるとか、どうやって調べているのかしら?
パパ:ピントが合っているかどうかは、CCDから送り出される映像信号のレベルの一番高い位置にフォーカスレンズがあるかどうかなんだ。
ピントが合っている時は、一番高い位置にあり、ピンボケの時はその位置からずれているわけで、フォーカスレンズを移動させて一番高い位置にくるようにしているんだ。この方法のことをTTL(Through
The Lens) 式といって、他の方式と比べて精度が高くて、ほかに余分な検出装置を必要としないから、小型、軽量化も実現できるんだよ。
タミー:フォーカスレンズはどうやって移動させているのかしら。
パパ:モーターを使ってるんだよ。
タミー:本当?写真のカメラだとピントを合わせるとき「ジッ」っていう音がするけど、Panasonicのビデオカメラを使っててそんな音が聞こえたことないわよ。
パパ:モーターを使ってるんだよ。
パパ:そこがこいつのすごいところさ。フォーカスレンズだけじゃない、ズームレンズの移動やヘッドの回転、テープの巻き取りにいたるまでとても静かに作られている。どうしてかっていうとビデオカメラは映像と同時に音も録らなきゃならないだろう。静かな場面を撮ったのにモーターの音がギーギーやかましく入ってたらがっかりしちゃうからね。
タミー:なるほど、そんな部分にまでこだわってるのね。高度な技術の結晶というわけね。
パパ:その通り。デジタルビデオカメラには大きくわけると2つの技術が結集しているんだ。1つはより「美しい」映像を記録するための技術。高密度CCDやDV方式がこれにあてはまるだろう。そしてもう1つはより「やさしく」撮影するための技術。いくら美しい映像を残せる技術を満載したところで、操作が複雑でそれを使いこなせなかったらなんにもならないからね。
ママ:そうね、とくにパパにはぜひとも必要な技術だわ!
パパ:許してくれよもう…。