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DVD技術解説.1 DVDの基本コンセプト

映像・サウンドのデジタル化が進み、インタラクティブ性が高まるAVの世界と、CPUの高速化・HDDの大容量化、そしてアプリケーションの進化にともない、エンターテインメントとしてAVの世界も取り込み始めたコンピュータの世界。これらを融合するための環境は、すでに整いつつあるといえます。
しかし、さらに高品位化・高度化してゆく、さまざまなコンテンツに対応するためには、容量・フォーマットともに限界に達したCD-ROMなどのCD媒体に変わる、大容量のメディア媒体が必要不可欠となってきました。
そこで、AV機器・PC機器問わず、ハイクオリティーかつインタラクティブなコンテンツを提供するための、大容量と優れたフォーマットを合わせ持つ「DVD」が生み出されました。 「DVD」は、映画・コンピュータ業界からのそれぞれの要望を満たし、将来のAV&PCのネットワーク時代を実現する世界統一規格なのです。

■DVDに対するハリウッド映画業界・コンピュ-タ業界の要望

ハリウッド映画業界の要望 コンピュータ業界の要望
  1. 現在のメディアを上回る高画質・高音質。
  2. 片面133分以上の収録時間(4.7GB)。
  3. ドルビーデジタル5.1chマルチサラウンドサウンド。
  4. マルチ字幕・マルチバイリンガル。
  5. CD並のディスクコスト。
  6. 著作権の保護。
  7. インタラクティブなどの高機能性。
  1. AVとPC用の統一規格。
  2. 従来のCD規格との互換性。
  3. 統一したファイルシステム
    (ユニバーサルなフォーマット)とコンパチビリティ。
  4. 今後の大容量化への対応。
  5. ランダムアクセス。
  6. ローコスト。
  7. キャディを必要としない。

■DVDの基本コンセプト

  • 将来展開を考えたフォーマット構成。
    DVD-VIDEO、DVD-Audio、DVD-ROM、DVD-RAM、DVD-RW、DVD-Rの統一された規格による展開。
  • 21世紀に通用する最新技術の導入。
    貼り合わせ高密度ディスク技術、短波長レーザー技術、MPEG2可変転送レート記録技術など。
  • 関連業界の意見を積極的に反映。
    映画業界(ハリウッド)、コンピュータ業界、音楽業界などの要望を満たす。
  • 過去のソフト資産を継承。
    CD規格のディスクが再生可能。
  • 世界統一規格。
    日・米・欧の会社がライセンサーとして参加、DVDフォーラム参加会社168社。

■DVDにより統一されるフォーマット

DVDによって統一されるフォーマットイラスト

1.対象機種

DVD-ROMの仕様では、片面4.7GBと片面2層8.5GBのディスクがあります。
従来のCD-ROMの容量に比較して1枚あたり7〜12.5倍の高密度化が実現できます。

  片面 両面
1層 4.7GB 9.4GB
2層 8.5GB 17.0GB
記録ビットの電子顕微鏡写真
(※このコーナーの情報は2000年1月 現在の情報です。)
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