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デジタルカメラ講座
レンズの特性:ボケ味
【第十六回】
レンズの表現力のひとつに「ボケ味」があります。ピントがはずれた部分はボケますが、
それが美しいか、汚いかということ。レンズ設計そのものから生じる性能差です。
それが美しいか、汚いかということ。レンズ設計そのものから生じる性能差です。
ボケは、ピントが合った部分の前後に生まれ、主題をくっきりと浮かび上がらせたり、ソフトなイメージの演出など、写真に欠かせない効果をもたらします。焦点距離や絞り値などでボケは変化しますが、さらにレンズの残存収差の違いや絞り羽根の枚数などによって、ボケ味の良し悪しが生まれます。一般にまろやかで刺々しくなく、線ブレなどのないものが美しいボケといわれます。
美しいボケ
ピントを合わせた場所から、遠近感を感じさせながら、なだらかににじんでいくボケや、刺々しくならず、やわらかなニュアンスを表現できるボケが、一般に美しいボケと呼ばれます。
美しいボケは写真に奥行きと立体感を与えます。 | やわらかなボケは、被写体を美しく引き立てます。 |
汚いボケ
線が二重になるようなボケを二線ボケと呼び、一般に汚いボケとされています。また点光源を写した時などに、絞り羽根の形が光の形として現れ、絞り形状によっては刺々しいボケになるレンズがあります。
線が二重にボケて背景が煩雑になるのが二線ボケです。 | 絞り羽根の形状がそのまま現れ、背景を刺々しくしてしまう汚いボケもあります。 |
絞り羽根でボケの美しさが変わる!
ボケ味には、絞り羽根の形状や枚数も大きな関係があります。絞り羽根の枚数が多く、絞りの形が円形に近いほど、丸くやわらかく美しいボケが生まれます。