多彩なシーンモードダイヤル機能にて
強い光源があるときはスポットで
スポットモードは、露出コントロールとピント合わせのもとになるデータの取り込みを、画面中央のわずかな部分に限って行うモードです。
切り取りたいフレームに極端な明暗差がある撮影。よくあるケースが室内の窓際など、オートの場合に使われる「インテリジェント評価測光」(マルチ測光)では、窓の外、室内のどちらも考慮した平均的な露出を行うため、全体的に明るく写りますが、明暗を生かしたドラマティックな効果を得たいときにはスポットモードを使ってみてください。
まずファインダーやディスプレイの中央部を「もっときれいに撮りたい、この部分」に合わせてシャッターを半押しして、露出とピントをロック。その状態を保ったままカメラを振ってフレームを決めたらぱちり! さあ、オートの場合と見比べてみましょう。きっと思いどおりの仕上がりになっているはずです。
今回の撮影では、「ここだけに露出とピント」効果を、ちょっとアートな画像を作るのに使っています。
微妙な光源の色を生かすにはホワイトバランスを調節
ちょっとアートな画像づくりに、使ってみたい手がもうひとつ。それがホワイトバランスの積極的な操作。
フィルムカメラで蛍光灯の下で撮ったとき、写真全体が緑色に撮れてしまった経験はないですか? 光源の種類による光の赤みや青みはけっこう激しくて、実は人間の眼で見た場合も脳がそう見えるように補正しているのです。
デジカメの場合は、ちょっと賢くて普段オートで撮る場合、ホワイトバランス回路が働いて、光源の赤みや青みを人間が見て自然に感じるよう、強力に補正して写してくれます。
これはこれで便利なのですが、その場の雰囲気を写真に残したいときもありますよね。そこでホワイトバランスをちょこっと操作。画像を比べてみてください。上の写真はオートそのまま、下はホワイトバランスを「晴天」に固定。つまり光源の赤みや黄みを「そのまま残す」ようカメラを調整してやったというわけ。暖かい全体のトーンにガラスの煌き。また違ったイメージ、ムードが撮れてはいませんか。
プラス「ちょこっと」で、デジカメはどんどん面白くなる。