デジタルカメラ講座

LUMIX
ファインダーの知識
【第十回】

ファインダーは構図を決めたり、ピントを確認したりするための構造を持つ、カメラの重要な部分です。
デジタルカメラの登場で、電子式液晶モニターによるファインダーも一般的になってきました。

カメラの構造の違いにより、ファインダーには多くの種類があります。光学式ファインダーには、ビューファインダーとレフレックスファインダーがあります。ビューファインダーは、ファインダー用に専用レンズを持つ方式であり、レフレックスファインダーは、撮影用レンズを通る画像をダイレクトに確認できる方式です。また、電子式ファインダーでは、撮像センサー(CCD)がとらえた画像を液晶ビューファインダーに表示する場合と、大きな液晶モニターに表示する場合とがあります。それぞれの利点を理解して、使い分けるのが上手な撮影のコツです。

ファインダーの種類と特徴

■光学式ファインダー

  ビューファインダー レフレックスファインダー
構造
特徴 撮影レンズとは別にファインダーレンズを備える場合や、レンズを備えない場合があります。 撮影レンズを通過した画像を、ミラーやプリズムで屈折させてファインダーに表示します。
メリット
・被写体への追従性が高い。
・ファインダー画像の表示に電気回路を使わないため、電力を消費しない。
・フィルムに写る画像を直接確認できる。
・被写体への追従性が高い。
パララックスが発生しない。
・高倍率ズームに対応する。
・ファインダー画像の表示に電気回路を使わないため、電力を消費しない。
デメリット
・近くの被写体の撮影時にパララックス(視差)と呼ばれるズレが生じる場合がある。
・高倍率ズームに対応できない。
・撮影の瞬間にミラーがはね上がり、ファインダーへ入る光が途切れるため、画像が一瞬見えなくなる。

パララックス(視差)とは?

ファインダと撮影用レンズが分かれているビューファインダーでは、近距離撮影の場合にファインダーで見えている範囲と、実際に写る範囲に誤差が生じてしまうことがある。これをパララックスという。

■電子式ファインダー

  液晶ビューファインダーに表示する場合 液晶モニターに表示する場合
構造
特徴 レンズを通過した画像が、撮像センサー(CCD)などの処理を受けてデジタルデータとして液晶ビューファインダー(EVF)に表示されます。 レンズを通過した画像が、撮像センサー(CCD)などの処理を受けてデジタルデータとして液晶モニター(LCD)に表示されます。
メリット
撮像センサー(CCD)に入力された画像を直接確認できる。
・視野率が高く、パララックスも発生しない。
・高倍率ズームにも対応する。
・液晶モニターと比べ、明るい屋外でも撮影しやすい。
・大きな画面で実際の撮影画像を確認できる。
・仕上がり写真に感覚が近いため構図が取りやすい。
・視野率も高く、パララックスも発生しない。
・高倍率ズームにも対応する。
デメリット
・少ないながらも電力を消費する。
・明るい屋外などで見づらい場合がある。
・電力の消費が大きい。
・撮影時にカメラを構えた際、ワキが開いて手ブレしやすい。

■視野率とは?
フィルムや撮像センサー(CCD)に写る画像をどこまでファインダー上で見ることができるかを割合であらわしたものです。
トリミングの確認に広い視野率ほど有効です。たとえば視野率80% のファインダーでは、残りの20%はケラれて確認することができません。

■ファインダー倍率とは?
肉眼で見る被写体と、ファインダーで見える被写体の大きさの差を倍率で表したものです。
肉眼で見る被写体と、ファインダー内の被写体のサイズが同じなら、ファインダー倍率は1倍です。倍率が高いほど、ピントなどの確認が正確にできるメリットがあります。
※ファインダー倍率は、50mmレンズを装着した状態で測定されます。

ファインダーと液晶モニターの使い分け

デジタルカメラにはファインダーと液晶モニターを両方備えているタイプが多くあります。撮影シーンに合わせて使い分けるとよいでしょう。

ファインダーを使った撮影 液晶モニターを使った撮影
・動く被写体を追いかけながら撮る場合に使いやすい。
・視線と一体感があるため、動く被写体を狙いやすい。
・風景や人物などを撮る場合に使いやすい。
・写真の仕上がりの様子に近いため構図などを決めやすい。


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